合同会社ilando
SUBSIDY GUIDE

助成金を使った研修の進め方と、計画届・支給申請のスケジュール

作成:合同会社ilando / 制度確認日:2026年11月9日 / 出典:厚生労働省の公開資料(版は各表の下と末尾の出典に記載)

人材開発支援助成金の計画届は、原則として訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に、管轄の労働局へ提出します。支給申請は、訓練終了日の翌日から2か月以内です(定額制訓練の計画届は、原則として契約期間の初日を起点にします)。この記事では、各段階で準備する資料と担当者を整理します。

経過措置について 事業展開等リスキリング支援コースの令和8年8月3日の改正には経過措置があります。計画届の提出日が同日以降でも、教育訓練機関との契約・申込などが同年8月2日以前に行われている場合など、従前の支給要領が適用される場合があります(支給要領 1402)。適用関係は、最新の支給要領と管轄の労働局で確認してください(厚生労働省の資料による)。この改正は、他のコースの内容ではありません。

助成金を使う研修は、計画届と支給申請を分けて考える

人材開発支援助成金は、職務に関連する知識や技能を学ぶ訓練などを支える制度です。計画に沿って実施した訓練の経費や、訓練期間中の賃金の一部などを助成します。研修を申し込む手続きと、労働局に助成金を申請する手続きは別です。

本記事では、事業展開等リスキリング支援コースの訓練を中心に流れを整理します。人への投資促進コースや人材育成支援コースにも共通する段階があります。ただし、訓練メニューによって手続きが異なるため、同じ書類一式で申請できるとは限りません。

事業展開等リスキリング支援コースの基本スケジュール
段階時期主な作業
Step0計画届の準備段階職業能力開発推進者の選任、事業内職業能力開発計画の策定・周知
Step1訓練開始日の6か月前から1か月前まで管轄労働局へ計画届と必要書類を提出
Step2訓練期間中から支給申請まで計画に沿って訓練を実施し、申請までに経費全額を支払う
Step3訓練終了日の翌日から2か月以内管轄労働局へ支給申請
表は事業展開等リスキリング支援コースの令和8年4月8日版資料に基づきます。令和8年8月3日改正では対象訓練と受講回数が変更されています。適用される要件も併せて確認してください。

Step0:職業能力開発推進者と社内の育成計画を整える

職業能力開発推進者は、社内で職業能力の開発を進める担当者です。事業内職業能力開発計画は、会社としてどのように人材を育てるかを整理する計画です。事業展開等リスキリング支援コースでは、担当者の選任と計画の策定、自社の労働者への周知が手続きの出発点です。

実務では、予定する事業や業務の変化と、社員に学んでもらう内容を対応させます。誰が何の業務を担うのかが曖昧なままだと、受講対象者やカリキュラムを選びにくくなります。社内の育成方針を確認してから、個別の職業訓練実施計画に落とし込む順序です。

同コースでは、事業展開等実施計画も計画届に添えます。これは事業展開などの取り組み内容を記載する書類です。研修会社の講座説明だけで済ませず、自社の取り組みを具体的に説明できる状態に整えます。

Step1:計画届の提出期限から研修日程を逆算する

事業展開等リスキリング支援コースでは、先に訓練開始日を決めると提出期間を整理できます。開始日をA、終了日をBと置いた場合の逆算例は次のとおりです。実際の日付と提出方法は、管轄労働局の案内で確認してください。

事業展開等リスキリング支援コースの逆算例
起点予定に入れる作業
Aの6か月前からAの1か月前まで計画届の提出期間。この期間内に必要書類をそろえて提出
Aまでの準備対象者、カリキュラム、講師、実施形態、会場などを整理
AからBまで計画した訓練を実施し、実施状況を記録
Bの翌日から2か月以内支給申請。申請までに経費全額の支払いを完了
表の期間は事業展開等リスキリング支援コースの令和8年4月8日版資料によります。令和8年8月3日改正後の対象訓練・受講回数の要件にも注意が必要です。A・Bは説明用の記号です。

計画届の主な書類は、職業訓練実施計画届、事業展開等実施計画、対象労働者一覧、カリキュラムです。書類の入手担当と確認担当を決めておくと、提出直前の不足を見つけやすくなります。人への投資促進コースの定額制訓練は、原則としてサービスの契約期間の初日を起点に提出期間を確認します。

研修会社から受け取るカリキュラム・時間数・経費の資料

計画届には、訓練内容を確認できるカリキュラムを添付します。研修会社には、講座名だけでなく、学ぶ内容と対象職務の対応を説明できる資料を依頼します。次の表は、申請準備のために事前確認しておく資料の整理例です。

研修会社への確認と、自社で管理する資料
確認するもの確認する内容
カリキュラム学習項目、対象となる職務、学ぶ知識や技能
時間数・実施形態訓練の日程、時間の内訳、対面・オンラインなどの方法
講師・会場の情報実施担当者と実施場所を説明できる資料
経費の資料見積り・請求内容と、領収書など発行される資料
実施・支払いの記録受講を確認する記録と、自社が保管する振込通知書など

講師や会場の情報を含め、正式な添付書類の範囲は利用するコースで確認します。上の表は、すべての項目が一律の必須添付書類という意味ではありません。請求書や領収書だけで支払いを説明できると考えず、事業主が負担したことを示す振込の証憑も管理します。

資料の受け取り時期も、計画届の提出前と支給申請前に分けて確認します。カリキュラムは事前に必要ですが、支払いの記録は経費を支払った後にそろいます。実施記録や修了に関する資料をいつ受け取れるか、研修会社との打ち合わせで整理しておきます。

ilandoの各講座ページには、時間数、回ごとの内容、実施形態、受講の前提と環境を載せています。たとえば営業担当者のための生成AI活用講座のページでは、12時間の内訳(3時間の回を4回)を確認できます。

Step2:訓練を実施し、支給申請までに経費全額を支払う

OFF-JTとは、企業の事業活動と区別して行う訓練です。事業展開等リスキリング支援コースでは、職業訓練実施計画に基づいて訓練を実施します。通常業務と訓練を区分し、いつ、誰が、どの内容を受講したかを確認できるようにします。

同コースでは、支給申請までに訓練にかかった経費全額を支払う必要があります。助成金を差し引いた額だけ支払えばよいという仕組みではありません。支払担当者には申請予定日を共有し、支払いの記録と請求内容が対応するように準備します。

出勤簿、タイムカード、賃金台帳は、研修会社だけでは用意できない自社の資料です。訓練期間中の労働条件が分かる雇用契約書なども確認します。終了後に集め始めるのではなく、訓練中から記録の所在を整理するのが実務上の備えです。

Step3:支給申請書と実施・支払いの証憑をそろえる

事業展開等リスキリング支援コースの支給申請では、申請書と助成額を算定した書類などを提出します。OFF-JT実施状況報告書や、労働条件・出勤・賃金・経費負担を確認する資料も挙げられています。計画した内容と実際の訓練を照合できるように整えます。

人への投資促進コースの資料には、受講修了を証明する修了証なども示されています。必要書類はコース別の案内で確認し、他コースの一覧をそのまま転用しない扱いです。長期教育訓練休暇等制度は、申請手続きや提出書類が一部異なります。

厚生労働省の公式ページには、受講料等の価格設定に関する疎明書の提出案内もあります。疎明書は、価格設定について事情を説明するための書類です。資料の版だけでなく、追加提出や改正様式に関するお知らせも確認します。

電子申請のGビズIDと助成金の相談先

厚生労働省の公式ページには、各コースの電子申請への案内があります。電子申請にはGビズIDの申請・取得が必要です。書類が完成してから利用準備を始めるのではなく、申請方法を決める段階で確認しておくと進行を整理できます。

助成の可否を判断するのは、管轄の都道府県労働局です。対象となる職務、訓練内容、日程、実施形態を整理して相談します。最新の内容は厚生労働省の公式ページと管轄の労働局で確認してください。

助成金の申請書類の作成・提出の代行は社会保険労務士の業務で、ilandoでは行いません。申請は事業主が行うか、社会保険労務士に依頼します。ilandoは企業向け研修の企画と実施(オンライン・対面)、カリキュラム資料の提供、見積りを行います。

よくある質問

研修が始まってから計画届を出せますか。

事業展開等リスキリング支援コースの資料は、訓練開始前の所定期間に計画届を提出する流れを示しています。開始後の提出を前提にせず、開始日を決める段階で労働局に相談してください。

研修費用は助成金を受け取った後に払えますか。

事業展開等リスキリング支援コースでは、支給申請までに訓練経費全額を支払います。助成金の入金を前提にした支払予定にせず、自社の資金と支払時期を確認します。

研修会社のカリキュラムだけで申請できますか。

カリキュラム以外にも、計画届や対象労働者一覧などが必要です。支給申請では自社の労働条件や出勤、賃金、経費負担の資料も確認されます。

オンラインで助成金を申請できますか。

厚生労働省の公式ページに各コースの電子申請案内があります。GビズIDの申請・取得と、利用するコースの手続きの確認が必要です。

ilandoに申請書類の提出を頼めますか。

ilandoでは申請書類の作成・提出の代行を行いません。申請は事業主が行うか、社会保険労務士に依頼してください。

出典

助成金の申請書類の作成と提出の代行は、社会保険労務士の業務(社会保険労務士法第2条・第27条)のため、ilandoでは行っていません。助成の可否は管轄の都道府県労働局が判断します。制度は改正されることがあるため、申請前に最新の内容をご確認ください。

助成金を使う研修のご相談

対象の職務、人数、希望の時期をお知らせください。時間数とカリキュラムの資料をご用意します。