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SUBSIDY GUIDE

DX研修は助成金の対象か|令和8年8月3日改正と職務に直結する訓練の要件

作成:合同会社ilando / 制度確認日:2026年11月9日 / 出典:厚生労働省の公開資料(版は各表の下と末尾の出典に記載)

DX研修は、職務や訓練内容などの要件を満たせば、人材開発支援助成金の対象になり得ます。事業展開等リスキリング支援コースのDX化・GX化の訓練では、令和8年8月3日改正により、職務に間接的に必要な内容や共通のリテラシーにとどまる訓練は対象外です。講座名だけで判断せず、誰のどの業務に必要な技能を学ぶかを確認します。

経過措置について 事業展開等リスキリング支援コースの令和8年8月3日の改正には経過措置があります。計画届の提出日が同日以降でも、教育訓練機関との契約・申込などが同年8月2日以前に行われている場合など、従前の支給要領が適用される場合があります(支給要領 1402)。適用関係は、最新の支給要領と管轄の労働局で確認してください(厚生労働省の資料による)。この改正は、他のコースの内容ではありません。

DX研修の助成金要件は?10時間以上・OFF-JT・職務関連

事業展開等リスキリング支援コースには、事業展開、DX化・GX化、今後従事する職務に関する訓練の類型があります。本記事で扱うのは、企業内のデジタル化やDX化、脱炭素に向けたGX化を進める「ⅱ」の類型です。

事業展開等リスキリング支援コース「ⅱ DX化・GX化」の主な要件
確認項目要件
事業主・労働者雇用保険適用事業所の事業主と、雇用保険被保険者である労働者
訓練時間数10時間以上
実施方法OFF-JT。企業の事業活動と区別して行う訓練
職務との関係DX化・GX化に関連する業務に従事させる上で必要な、専門的知識・技能を習得させる訓練
提出する計画事業展開等実施計画を、職業訓練実施計画届と併せて提出
この表は、事業展開等リスキリング支援コースの令和8年4月8日版の概要資料に基づきます。訓練内容の対象・対象外は、令和8年8月3日の改正と経過措置も確認してください。

職業訓練実施計画届は、実施する研修を事前に届け出る書類です。事業展開等実施計画には、自社で進める取組の内容を具体的に記載します。時間数を満たすだけでなく、取組と受講者の職務、学ぶ内容のつながりが必要です。

令和8年8月3日改正で対象外になるDX研修とは

令和8年8月3日の改正は、事業展開等リスキリング支援コースのDX化・GX化に関する訓練の対象範囲を変更しました。職業・職務に間接的に必要な知識や、職種を問わず共通して必要な内容は対象外です。

リテラシーとは、技術などを理解し使うための基礎的な知識を指します。共通のリテラシーや概念理解にとどまらず、特定の職務の具体的な業務へ適用する内容かを確認します。厚生労働省の改正資料にある例は、次のとおりです。

事業展開等リスキリング支援コースのDX化・GX化訓練の例
区分訓練内容・受講者判断のポイント
対象例営業担当者が生成AIで商品提案書の構成案作成・文章生成・修正方法を学ぶ営業の具体的業務に直結する
対象外例生成AIを利用するための汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ特定業務への具体的適用を伴わない
対象外例DXの概念、デジタル技術の概要、データ活用の考え方を学ぶ共通知識の習得にとどまる
対象外例脱炭素の基本理念、国際情勢、GX化を進める上で企業に求められる対応を学ぶ具体的作業として業務へ直接適用されない
対象例CO2排出量算定業務の担当者が、使用量データの収集方法や算定ルールに基づく計算手順を学ぶ担当業務に直接組み込まれる実務能力を学ぶ
対象外例同じCO2排出量算定の訓練を、人事や営業の従事者が受ける受講者の職務に対応していない

プロンプトは、生成AIに入力する指示文です。その作り方を扱う研修でも、汎用的な説明で終わるのか、営業担当者の商品提案書作成まで扱うのかで、資料の例は分かれています。上表は訓練内容の例であり、個別の受給を保証するものではありません。

DX研修を職務に直結させるカリキュラムのチェック項目

事業展開等リスキリング支援コースのDX化・GX化訓練では、受講者と内容を一緒に検討します。以下は改正資料の注意点を、研修を依頼する際の確認項目に整理したものです。新たな法定要件を示すものではありません。

  • 受講者の職務を特定しているか。「全社員向け」だけでなく、実際に担当する業務を確認します。
  • 研修で扱う作業を具体化しているか。「AIを理解する」だけでなく、商品提案書の構成案作成などを記載します。
  • 知識の説明だけで終わらないか。カリキュラムで、担当業務への適用方法を学ぶ部分を確認します。
  • 受講者の選定理由を説明できるか。同じ内容でも、直接その業務を担当する人かを確かめます。
  • 自社のDX化の取組と学習内容が対応しているか。事業展開等実施計画とカリキュラムを照合します。

対象外とされた内容に職種名を付けるだけでは、具体的な業務への適用を説明できません。講座名、受講者、学習内容のそれぞれを照合し、担当業務で何を行うための研修かを整理します。

改正前に申し込んだDX研修の経過措置は

事業展開等リスキリング支援コースの令和8年8月3日の改正には経過措置があります。計画届の提出日が同日以降でも、教育訓練機関との契約・申込などが同年8月2日以前に行われている場合など、従前の支給要領が適用される場合があります(支給要領1402)。適用関係は、最新の支給要領と管轄の労働局で確認してください。

対象外の訓練例に関する経過措置では、事業外訓練は教育訓練機関との契約締結日や申込日を確認します。事業内訓練では、対象経費に係る契約・申込・発注等の日付が分かる書類を、計画届とともに提出します。

定額制サービスには、この経過措置の適用に追加の条件や除外があります。契約日だけで従前の扱いになると判断せず、契約内容と訓練の実施期間を示して確認します。

人への投資促進コースとDX研修の助成金の違い

人への投資促進コースには、高度なデジタル人材などを育成する訓練メニューがあります。企業内のDX化に必要な業務を学ぶ訓練と、高度人材の育成を目的とする訓練を区別して検討します。

DX研修に関連するコースと訓練メニューの違い
コース・メニュー概要資料が示す訓練
事業展開等リスキリング支援コース・ⅱ DX化・GX化企業内のDX化等に関連する業務に必要な、専門的知識・技能を習得する訓練
人への投資促進コース・高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練ITスキル標準・DX推進スキル標準のレベル3・4となる訓練等、大学・大学院での訓練(資料の表)
比較表は各コースの令和8年4月8日版の概要資料に基づきます。事業展開等リスキリング支援コースの対象範囲は、令和8年8月3日の改正も参照しています。

ITスキル標準などは、必要な技能の水準を示す基準です。「DX」と付く講座すべてが高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練に当てはまるわけではありません。一般的な社内研修を指す名称ではなく、スキル標準の水準や、大学・大学院での訓練として確認が必要です。

DX研修を頼む前に確認する資料と申請時期

事業展開等リスキリング支援コースを検討する場合、依頼前にカリキュラムと自社の計画を照らし合わせます。見積りだけでは、受講者の職務や研修内容との対応を確認できません。

  • カリキュラム:対象とする職務、学ぶ知識・技能、時間数、実施方法を確認します。
  • 事業展開等実施計画・対象労働者一覧:自社の取組と受講者の担当業務との関係を確認します。
  • 見積り・契約書・申込書:費用の内訳と契約・申込の日付を確認します。
  • 最新の支給要領・パンフレット:適用される要件、経過措置、必要書類を確認します。
事業展開等リスキリング支援コースの主な申請時期
手続き時期
計画届などの提出訓練開始日の6か月前から1か月前まで
支給申請訓練終了日の翌日から2か月以内
申請時期は、事業展開等リスキリング支援コースの令和8年4月8日版の概要資料に基づきます。令和8年8月3日の改正後の様式・経過措置も確認してください。

事業展開等リスキリング支援コースでは、支給申請までに訓練経費の全額を支払う必要があります。支払いを確認できる振込通知書や、出勤簿、賃金台帳なども申請資料に含まれます。最新の内容は厚生労働省の公式ページと管轄の労働局で確認してください。

ilandoのDX研修で確認できる講座と資料

ilando(合同会社ilando)は、企業向け研修の企画・実施をオンライン・対面で行います。カリキュラム資料の提供と見積りにも対応します。

講座内容の確認先は、新規事業開発講座(事業計画・MVP検証・DX化計画)、データ活用分野、AI・業務自動化分野です。助成の可否は、計画届の内容に基づき管轄の都道府県労働局が判断します。

助成金の申請書類の作成・提出の代行は、社会保険労務士の業務のため、ilandoでは行いません。申請は事業主が行うか、社会保険労務士に依頼します。

よくある質問

DX研修なら、どの講座でも助成金の対象ですか。

いいえ。事業展開等リスキリング支援コースのDX化・GX化訓練では、時間数や実施方法に加え、特定の職務に必要な専門的知識・技能を学ぶ内容かを確認します。共通の概念理解だけでは対象になりません。

全社員が生成AIのプロンプトを学ぶ研修は対象ですか。

事業展開等リスキリング支援コースの改正資料では、汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練は対象外です。営業担当者が商品提案書の構成案作成・文章生成・修正を学ぶ訓練は対象例です。受講者の職務と実際の訓練内容を確認します。

同じ研修でも受講する職種によって扱いは変わりますか。

はい。事業展開等リスキリング支援コースの改正資料では、CO2排出量の計算手順を学ぶ訓練は、算定業務の担当者なら対象例です。人事や営業の従事者を対象とする場合は対象外例とされています。

改正後に計画届を出した研修には、必ず新しい基準が適用されますか。

事業展開等リスキリング支援コースには経過措置があります。契約・申込などの時期や訓練の区分によって、従前の支給要領が適用される場合があります。最新の支給要領と管轄の労働局で確認してください。

高度デジタル人材訓練と通常のDX研修は同じですか。

同じではありません。人への投資促進コースの高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練は、スキル標準のレベル3・4となる訓練等や、大学・大学院での訓練が対象として示されています。企業内のDX化に必要な業務を学ぶ訓練とは、コースや訓練メニューの要件を分けて確認します。

出典

助成金の申請書類の作成と提出の代行は、社会保険労務士の業務(社会保険労務士法第2条・第27条)のため、ilandoでは行っていません。助成の可否は管轄の都道府県労働局が判断します。制度は改正されることがあるため、申請前に最新の内容をご確認ください。

助成金を使う研修のご相談

対象の職務、人数、希望の時期をお知らせください。時間数とカリキュラムの資料をご用意します。